2006年06月01日

村上世彰君、阪神の次は「京王電鉄」だ

【おことわり】この記事は6月1日夜に書かれたものです。

 阪急ホールディングスによる阪神電鉄の買収ですが、そろそろ手打ちになるのではないでしょうか。村上ファンド代表・村上世彰君としては、阪急による買い値に不満があるでしょうが、一応「1株930円」という条件でも500億円(?)ぐらいの利益になるそうですし、戦後初の大手民鉄再編を導いたという社会的な意義もあったと思います。阪急もあれ以上のカネは出せないでしょうから。

 さて、プロ野球球団を通じて愛されている「阪神」という鉄道会社を強引に買収しようとして、村上ファンドは大きく反発されました。本来、M&Aは経済行為であって、非難されることではありませんが、まだ日本では抵抗感が強いようです。しかし、ニッポン放送、阪神電鉄と続く大きな買い占め事件のおかげで、そのうち感覚が麻痺してくるかもしれません。今回と同規模の乗っ取りが次に起こっても、世論はあまり騒がないと思います。
 もちろん、会社の乗っ取りは、当事者にとっては一大事です。全力で防衛しなければ、経営者は自己の保身すらままなりません。その意味で、株を買い占めるというのは、ある会社の体質を変えたいと思う時には大変な効力を発揮します。

 というわけで、唐突ですが村上世彰君に提案があります。
 阪神が終わったら、次は京王電鉄だ。

 京王百貨店で阪神優勝セールをやるからではありません。そんなことはどうでも良い。
 村上君、京王電鉄が小田急電鉄に買収されるよう、骨を折ってもらえないだろうか。

 子会社でなく「完全吸収合併」ならいっそう望ましいと思います。京王線は「小田急電鉄八王子線」、井の頭線は「小田急電鉄吉祥寺線」になれば良い。
 こういう提案をするのは、京王の経営体質をガラリと変えてもらいたいからです。なぜか。この鉄道会社のここ数年の経営方針が愚劣であると思うからです【注】。鉄道は、気に入らないからといって「他社に変える」というわけにはいきません。だから愚劣な経営方針が平気でまかり通るのです。それを打ち破れるのは、もはや村上君のような錬金術師しかいないと思います。
 小田急も京王と大差ないかもしれませんが、現状少なくとも京王よりはマシに思えます。

 井の頭線が小田急と同じ会社になれば、小田急沿線の住民にもメリットがあります。渋谷に出るのに、現状では下北沢−渋谷間が別会社で、従って120円余計にかかるわけですが、同じ会社になれば通しの料金となって、運賃は確実に安くなります。

 もっと大きく、京王・小田急・東急・京急、それに相鉄の5社が統合して、戦時中にあった「大東急」の復活。関東エリアの私鉄は、究極的にはこうあるべきでしょう。
 その足がかりとなるのは、小田急による京王の吸収だと思います。村上君、いや、村上先生、どうか一つ前向きに検討してみて下さい。

【2006.06.02_08:37追記】
 あーあ、結局村上ファンドにも司直の手が伸びたのね(嘆)。
 誰か、京王電鉄を何とかして下さいよ(泣)。

【注】
 私が愚劣だと思う点を、いくつか指摘しておきます(これが全てではありません)。
・他社に先駆けての女性専用車両の導入
・調布以東の普通列車の本数削減
・場当たり的かつ公共輸送を犠牲にした、駅の改装・商業化

 女性専用車両について、私は「対等に男性専用車両を設けられないのなら男性差別である」と考えています。その後、私が危惧したとおり、この一方的な女性優遇策は、関東地区のほとんどの線(JR・私鉄問わず)に蔓延してしまいました。先日千葉県柏市に出向いた際、東武野田線の6両編成のローカル電車にまでショッキングピンクの「女性専用車」のシールがベタベタ貼ってあるのを見て、しばし呆然としてしまいました。

 2年ほど前のダイヤ改正で、京王線の各駅停車は本数が3分の2に激減し、それ以来新宿までの所要時間が激増しました。7分間隔(20分に3本)で走っていた各駅停車が10分間隔(同2本)に減っただけのことですが、単に待ち時間が3分伸びたにとどまりません。優等列車(特急だの準特急だの)が増えて通過待ちが増えたことと、それまで急行接続のあった駅で接続しなくなったことで、「とにかく各駅停車に乗っていくのが一番速い」状態となったからです。新宿までの所要時間は、改正前と比べて10分は延びました。渋谷はもっと。というのは、明大前での井の頭線との接続も悪くなったからです。
 なお、その後微調整が相次ぎましたが、本質的な不便さは全く変わっておらず、却って微調整のおかげでせっかく覚えかけたダイヤのパターンを全部崩されてしまいました。

 「駅の改装・商業化」の最も愚劣な例は、最近ですと京王線八幡山駅が挙げられると思います。駅の施設を高架下で大幅に配置換えし、その結果明らかに欠陥を抱えた駅になりました。1か所しかない改札の真正面に、幅3mはあろうかという太い柱が数本そびえ立っています。柱がなくても広いとはいえないスペース。よくあの場所に改札を持ってきたものです。改装後、乗客の動線は明らかに大混乱しているようです。
 そして、駅施設の移動で空いたスペースに何ができるかというと「京王ストア」。勘弁して下さいな、勘定にクレジットカードも使えないようなスーパーなんか。

 上記にない細かいことも一つ指摘しておくと、「各駅停車」の列車の名称も、非常に愚劣だと思います(この点だけは小田急も同じなのですが)。かつて、駅の行先表示では「普通」、電車の車体についている列車種別表示には「 」(何も表示しない)という形で表示していたのですが、数年前「各停」という略称に統一されました。「かくてえ」という下品な響きがたまらなく嫌です。そもそもは「各駅停車」こそ普通の列車であり、急行などは「スペシャル」だったのです。いまや、新宿行きの各駅停車1本待つ間に、急行系の列車が2〜3本通過していく有様です。さらに途中駅での待ち合わせも1回は必ずあります。いい加減にしやがれ。

(2015.03.04)文面の一部語句を削除しました。
posted by 為栗 裕雅 at 21:41| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 思うこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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